【行政書士試験】私が合格した時間配分・解く順番とは。模試を活用!

 行政書士試験の受験者であれば、本試験前に必ず模擬試験を受験することをオススメします。模擬試験を受験すると具体的な点数が出るので、自分の学力が合格レベルなのかどうかがわかります。しかし、漠然とその点数を確認して、一喜一憂しているだけでは、模試を上手に活用できているとはいえません

 本記事では、模試を最大限活用するために以下の3つについて説明しています。お金や貴重な時間を使って模試を受験している以上、最大限に活用して本試験に活かせるようにしましょう。

本記事の内容
 ①模試の活用方法(メリット・デメリット)
 ②私の活用事例→時間配分・問題を解く順番の紹介
 ③模試でやってはいけないこと3つ

目次

①模試の活用方法→時間配分・解く順番をシュミレーションする

まず初めに、模試を受験するメリット・デメリットを説明します。下記の表を参照ください。

メリットデメリット
①学力レベルが分かる
②弱点が分かる
③モチベーションの維持・向上
本試験でのシュミレーション(時間配分・解く順番)
・費用がかかる

デメリットは費用

 まずデメリットについて先に説明しますが、唯一思いつくのが費用がかかることぐらいです。公開模試で1回3,000円~5,000円、市販模試は一冊2,000円(3回分付いてます)ほどです。ただ、模試を受けなかったことで不合格になって、さらにもう1年を受験勉強に使うよりは、模試を活用して試験形式に慣れ、最短で合格してしまった方がコスパは断然良いです。よって模試の費用はケチらずに何かしらの模試は必ず受験しましょう。なお、私は模試の費用を抑えるために、市販模試をオススメしていますので、気になる方は下記の記事を参考にしてください。

メリットは4つある

次にメリットですが、先に記載した通り、①学力レベルが分かる、②弱点を見つける、③モチベーションの維持、④本試験のシミュレーション(時間配分・解く順番)などが挙げられます。この中で私が最大のメリットだと思うのは④本試験のシュミレーションです。④をもう少し具体的に説明していきます

本試験のシュミレーションが合格への近道

 本試験のシュミレーションとは①時間配分と、②問題を解く順番を決めておくことです。

 まず ①時間配分についてですが、行政書士試験は60問で3時間と決まっています。単純に計算すると1問あたり3分ですが、記述や多肢選択などの問題があり、1問あたりの時間配分を考えておく必要があります。

 次に②問題を解く順番についてです。そもそもマークミスの確率を極力減らすためには1問目から60問目まで順番に解いていくのが理想です。しかし、もし時間が無くなってしまった場合、後半の一般知識で足切りになってしまう可能性が高まります。

 知識としては合格レベルにある受験生があと一歩のところで不合格になってしまうのは、①時間配分、②問題を解く順番のシミュレーションができていないために、行政書士試験には付き物である超難問(捨て問)に時間をかけすぎてしまい、知っている問題までたどりつかないのです。そのような『もったいない』を解決してくれる訓練をするのが模試なのです。

②私の活用事例→本試験では行政法2問目から始めると決めていた

参考までに私の本試験での時間配分と解く順番をご紹介しておきます。あくまで参考なので、自分の得意科目や相性などで最終的には自分に合うものを試行錯誤して見つけて下さい。

問題番号科目形式解く順番時間配分
1,2(2問)基礎法学択一75分(@2.5分)
3-7(5問)憲法択一810分(@2分)
8-26(19問)行政法択一140分(@2分)
27-35(9問)民法択一220分(@2.2分)
36-40(5問)商法・会社法択一910分(@2分)
41-43(3問)憲法・行政法多肢選択315分(@5分)
44-46(3問)行政法・民法記述415分(@5分)
47-57(11問)一般知識択一625分(@2.3分)
58-60(3問)一般知識(文章理解)択一515分(@5分)

基本的に私は、択一式は2分/問、それ以外(多肢選択・記述・文章理解)は5分/問と決めていました。合計は155分(残り25分は見直しの時間)。実際そんな私も本試験では見直しの時間が10分しか残りませんでしたが…(苦笑)。しかし模試を経験していたことにより、ある程度の時間的感覚が身についており、分からない問題は潔くあきらめて、次へ次へと問題を進めることができました。

そして私は行政法の2問目(問題番号9)から解くと決めていました。理由は『できるだけ心を折られないようにするため』です。

行政書士試験は色々な手段を使って受験生の心を折りにきます。難易度の高い問題を並べてきたり、読むのに時間がかかる問題を何問か並べて出してきたりします。実際、令和2年度の本試験では、試験序盤の憲法の問題の難易度がとても高く、そこで戸惑ってしまった受験生がその他科目でも自分の本来の力が発揮できなかったという話を聞きます。そのような出題者側の術中にはまらないようにしなければなりません。

話を戻しますが、私が行政法2問目から着手したのは①憲法が難しいイメージがあったから②行政法が得意科目だったから③それぞれの科目の1問目は難問が多いイメージがあったから、です。前段にも記載しましたが、令和2年度の過去問に挑戦した際、私は憲法の難しさに自信を失いかけました。条文の暗記・判例知識だけでは到底太刀打ちできないような問題ばかりだったのです。もし私がその年の本試験を何も知らずに受験していたら、多くの受験生と同じように心を折られていたことでしょう。憲法を後回しにして、自分の得意な行政法でなおかつ難問の可能性が高い科目の1問目を避けて、序盤でいい波に乗るための作戦でした。結果的に合格できましたので、作戦成功です。皆さんも模試を活用して自分なりの時間配分・解く順番を見つけてみて下さい。なお、順番を決めた場合くれぐれもマークミスにはご注意を

③模試でやってはいけないこと3つ

最後に、模試でやってはいけないことを説明します。

①模試を受験しすぎるな→復習地獄になります
②点数で一喜一憂するな→目的は弱点発見です
③復習に時間をかけるな→CランクはさらっとでOK

模試を受験しすぎるな

まずは模試を受けすぎないということです。理由は、模試の復習に追われて本来やるべき学習の時間確保が出来なくなってしまうためです。受験の目安としては1カ月~3週間に1回のペースが丁度良いと考えます。ちなみに、私は市販模試を3冊(8回分)と、公開模試を1回受験したため、合計9回模試を受験しています。私は受験生時代、受験のための学習時間を確保しやすい環境だったため9回受験しましたが、仕事をしながら合格を目指しているなど学習時間の確保が難しい受験生は、1カ月に1回ぐらいのペース(合計5回ぐらい)で良いと思います。なお模試でどんどん新しい知識を増やそうとしても、逆に曖昧な知識が増えて基礎の部分を忘れてしまったりして、結果的に本試験での点数は期待できないと考えています。模試はあくまで模試であり、本来の目的である実力把握・弱点把握・本番のシミュレーションということで割り切りましょう。

点数で一喜一憂するな

これは良く言われていることですが、模試の点数で一喜一憂しないことです。最終的なゴールは本試験で合格点を超えることであり模試で良い点を取ることではありません。良くない点数だったからといって落ち込んでしまうと、焦って普段の学習が手に付かなくなってしまいます。先にも記載しましたが、模試はあくまで実力把握・弱点把握・本番のシミュレーションだということを忘れずに、心の消耗を少なくしましょう。

復習に時間をかけすぎるな

普段の学習の妨げになるので、模試の復習に時間をかけすぎないようにしましょう。例えば、もし1問復習するのに10分かかると、1回の模試(60問)の復習で600分(10時間)かかる計算となります。仕事をしていて平日は2時間しか勉強時間を確保できない受験生であれば、模試の復習に5日間を費やすことになってしまいます。結局は模試に追われて実力が付きません。

ここで私が実践していた、模試の復習を素早く終わらせるコツを紹介します。

・重要度Cは捨てる(復習しない)
・正答率30%以下は捨てる(マイナー論点だと割り切る)
・間違えた問題と曖昧な問題のみに絞る

以上、参考にして下さい。

まとめ

本記事では行政書士の模擬試験の活用方法について、具体的に説明してきました。皆さんも模試を最大限活用して、ぜひ合格を確実なものにしてください。

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